ウィルス性結膜炎とは

ウィルス性結膜炎(Viral Conjunctivitis)は、眼球の白目と結膜(結膜は眼球を覆っている薄い粘膜)に炎症が生じる感染症で、ウイルスによって引き起こされます。この炎症は、ウイルスが眼の結膜に感染し、病気を引き起こすことによって発生します。

ウィルス性結膜炎は、主にアデノウイルス、ヘルペスウイルス、エンテロウイルスなどのウイルスによって引き起こされます。感染は一般的に他の人との接触、感染物質との接触、または手を顔に触れることによって広まります。感染拡大が非常に容易で、特に集団生活や学校で流行することがあります。

ウィルス性結膜炎の主な特徴的な症状

  1. 眼の充血(赤くなる): 眼球の白目が赤くなり、充血した状態が続きます。
  2. 目のかゆみや灼熱感: 眼がかゆく感じられたり、灼熱感を伴うことがあります。
  3. 目からの分泌物: 涙や粘液の分泌物が増え、まぶたやまつ毛に付着してねばねばした感じを与えます。これにより、目がくっついたり、まつ毛がくっついたりすることがあります。
  4. 光過敏: 明るい光に対する過敏症状が現れることがあります。
  5. 目の腫れ: まれに、まぶたが腫れることがあります。

ウィルス性結膜炎は、主に以下のウイルスによって引き起こされます

  1. アデノウイルス:最も一般的な原因とされ、特に春や夏に流行することが多いです。
  2. ヘルペスウイルス:ヘルペスウイルス感染症の一部としても現れることがあります。
  3. エンテロウイルス:このウイルスによっても引き起こされることがあります。

治療

ウィルス性結膜炎の治療は、主に症状の緩和と感染拡大の防止に焦点が当てられます。具体的な治療法には以下が含まれます。

  1. 休養と適切な衛生:目を清潔に保ち、手洗いを頻繁に行い、感染を他人に広げないように注意することが重要です。
  2. 目薬:炎症を和らげるための目薬が処方されることがあります。ただし、ウイルス性結膜炎の場合、抗ウイルス薬は通常使用されません。

ウィルス性結膜炎は通常自然に治癒しますが、症状が重篤な場合や合併症がある場合は医師の診察が必要です。また、感染を広げないように感染拡大を防ぐために、適切な手洗いと衛生習慣を実践することが大切です。