眼科領域に興味のある医学生の方、初期研修医の方へ

眼は小さな臓器ですが、とても奥深く、眼科学は医師としての極める価値のある領域です。

大分大学眼科学講座は多岐にわたる手術を含めた豊富な症例と、症例に真摯に向き合う医師がいます。また研究も盛んに行っており、世界に先駆けた眼感染症多項目PCR検査の開発やゼブラフィッシュを用いたがん遺伝子疾患モデル動物の作成などに取り組んでいます。大分大学眼科学講座は、毎年研修を始める先生がおり、活気ある職場です。このページでは、大分大学眼科学講座で働く医師の生の声をご紹介します。眼科学に興味のある皆様の背中を推すメッセージとなれば幸いです。

眼科医局長:八塚 洋之

「先生の顔をまた見に来るわ。」

「先生の顔が見えて嬉しい。」
これは術後の患者さんに、時折かけてもらえる言葉です。
研修を始めて間もない頃、自分が手術したわけでもないのに、担当医としてその言葉がとてもうれしかったのを覚えています。そしてその喜びが、今、仕事を続ける大きなモチベーションになっています。

もちろん診療を続けていく中で、簡単に行かない症例もたくさん経験します。末期の糖尿病網膜症や緑内障の方、重篤な外傷で眼球摘出に至った方、網膜剥離で視機能が大幅に低下した方など、大学病院の診療はそのような症例のほうが多いくらいです。

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荻野 誠周先生は著書の中で、ヒポクラテスの誓いを引用しながら、眼科医の人間性を説き、それと同時に知識が絶対的に必要であり、その知識の拡充と更新も絶対的に必要であると述べています。大分大学眼科学講座は開講当初から、どんな症例でも最善の医療を施そうとする真摯な姿勢があり、それは今でも変わりません。診療にあたる先生方の姿は、荻野先生の説く眼科医像と重なるところが多く、とても輝いて見えます。

患者さんが喜んでくれること、医局の先生方の尊敬できる姿の両軸が、私の眼科医としての土台になっていると思います。

研修を始めて、1年が経った頃、外来で術後患者さんからかけて頂いた言葉は、「先生の顔をまた見に来るわ。」でした。何気ない言葉ですが、患者さんが治療によって、よく見えていること、患者さんから人として気に入られていることが一度にわかる嬉しい言葉でした。「先生の顔が見えて嬉しい。」から一歩進んだ言葉のように思えました。

そんな言葉を患者さんから、かけてもらえるような医師になりたいと思いながら、日々診療にあたっています。

八塚 洋之(医局長)

医局長 八塚 洋之

眼の治療を通してたくさんの
患者さんの力になりたい

私は、父と祖父が眼科医であったため眼科に興味をもつ機会が多く、眼の治療を通してたくさんの患者さんの力になりたいと思い、眼科に入局を決めました。

入局1年目から白内障や斜視など様々な手術に携わり、多くの患者さんと関わりながら過ごしています。術後に視力が良くなった患者さんから、「モザイクがかかったような見え方だったのに、しっかり見えるようになって世界が変わりました。」と言われたときは、とても嬉しく、今後の仕事の原動力になりました。

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上級医の先生方は眼科の中でも様々な分野の知識が豊富であり、そのような先生方にご指導していただきながら日々精進しています。

また、当科は患者数や症例数が多いため、外来や手術など多くの場で経験を積みながら学べる環境であり、成長を実感できます。このような恵まれた環境で仕事ができる眼科で働くことに、私はやりがいを感じています。

医員 蔭山 徹

専門性を高めることも、幅広く様々な疾患を診ることも可能

眼科の魅力の一つに内科も外科もできるということがあります。
どちらに進みたいか迷っている人、どちらも興味があるという人こそ眼科がおすすめです。

眼科検査から発見される全身疾患もあり、幅広い知識が身に付く診療科でもあります。

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手術で私たちが扱うのはたった24mmの臓器ですが、決して器用でないといけないということはありません。私は非常に不器用な方ですが、上級医にサポートしてもらいながら、入局1年目から手術の執刀も経験させていただきました。白内障手術翌日に患者さんの眼帯を外した後、「明るくなった」と言われると非常に嬉しくなります。

眼科は緑内障、網膜、角膜等多数の領域がありますが、大分大学では幅広い領域を扱っています。専門性を高めることも、幅広く様々な疾患を診ることも可能です。

専門医を取得しましたので、今後は後輩のサポートもしつつ自分のスキルアップをするのが目標です。
少しでも興味がある方は一度大分大学眼科へ。

医員 佐藤 義樹

外科的治療にも内科的治療にも関心がある方にお勧めです。

眼科は非常に専門性が高く、様々な面において幅広い疾患をみることができるのが魅力です。
患者さんの年齢は小児から高齢者に渡り、各年齢層において好発する疾患があり、それぞれのライフステージに応じた治療をおこなっていく必要があります。

さらに、眼科は全身疾患との関わりも深く、眼所見を契機として診断に至る症例も多々存在します。

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また、手術治療は勿論のこと、フォークト・小柳・原田病や甲状腺眼症など、入院薬物治療が必要となるような疾患もあり、外科的治療にも内科的治療にも関心がある方にお勧めです。

私はまだ専攻医の立場ですが、白内障や斜視の手術を執刀させていただく機会が多く、若手でも主治医として手術に携わり、術後に患者さんに喜んでいただける点でも大変やりがいを感じています。

少しでも眼科に興味を持たれた方は、ぜひ見学におこしください。

医員 山本 夏帆